確かにセヴンＸというクルマはイギリスに存在した。
それは、クラブマン・レース用のレーサー仕様で、サイクルフェンダを付け、ホルベイ・チューンのフォード２２５Ｅが載っていた。このセヴンはそれに準じたモディファイを施したロード・バージョンである。

まず、その特徴は何といってもサスペンション。そして、それはケータフレームがベースとなっている。
フロントはダブル・ウィッシュボーンとコイルで、オリジナルとは異なり、スタビライザはアッパーアームを兼ねないで独立している。
リアは、そっくりエランの物が使われている。したがって、リアも独立懸架となり、ディスクブレーキと更にスティールビレット・ＣＶジョイントが付く。

ドライサンプのロータス・ツインカムはレーシングエンジンと言ってよいスペック。
スティールフルカウンタークランクや、スティールカム、Ｈ型コンロッドなど使用。

メーターはスミス、もちろんスピード＆タコはクロノメトリックで。
水温計だけＴＵＤＯＲだが、これは後ほど交換しよう。

このクルマは１０年ほど前に現メカニックがモディファイし、その後、１人のオーナーが所有。
完成からの走行距離は僅か１０００キロにも満たない上、当社にて定期的に走行・メンテナンスを実施、
履歴・状態も把握し非常に程度の良い個体である。
幌・ドア・ロールバーなども揃っている。

とことん走りに拘ったヴィンテージセブン。
ここまで公道でも楽しめるクルマには、なかなか出会えないであろう。