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【ローラ T98-51／無限MF308】#11 COSMO OIL RACING TEAM CERUMO
※スマホを横向きに見ていただくと読みやすいです。
| AUTO MAKER | ローラ T98-51／無限MF308 |
|---|---|
| MODEL | #11 COSMO OIL RACING TEAM CERUMO |
| YEAR | 1998y |
| EXTERIOR | コスモオイルカラー |
| PRICE | ￥ ASK |
| COMMENT |
COSMO OIL RACING TEAM CERUMO LOLA T98-51/MUGEN MF308(尾川自動車メンテナンス) Dr：野田秀樹 監督：佐藤正幸 ＜解説＞ 1996年から全日本F3000選手権に変わり、国内最高峰フォーミュラレースとして開催されたのがFormula Nippon（フォーミュラ ニッポン、以下FN）だ。シャシーはF3000からの流れを汲み、当初はノバエンジニアリングが総輸入元となったイギリス製LOLA(ローラ)、ルマン商会が総輸入元となったREYNARD(レイナード)、そして国産シャシーとなるDOME（童夢）がしのぎを削った。 このマシンT98-51はFNシリーズ３年目となる1998年用のFN用LOLA製マシンとなり、日本にはわずか3台だけ輸入されたうちの1台だ(1996年から国際F3000がLOLAのワンメイクとなり国際F3000用はT98-50、日本用にはモノコックの強度を上げたT98-51を輸入)。その三台の内訳は、鈴木亜久里氏率いるオートバックスレーシングの金石勝智選手、星野一義氏率いるマジョーラチームの黒澤琢弥選手、そして名門セルモの佐藤正幸氏率いるコスモオイルレーシングの野田秀樹選手で、見ての通りコスモオイルカラーのまま現存している希少なマシンだ。シリーズ成績では６位が二回、５位が一回、そして３位表彰台が一回という戦績が残っている。 もともとLOLA CARSは、イギリスでエリック・ブロードレイが1958年に立ち上げたレーシングカーコンストラクターで、1963年にMk-4というレーシングカーを製作。これが映画で話題になったFORD vs. FERRARIに登場したFord GT40の原型となったモデルである。またホンダF1第1期1967年のシーズン途中から投入されたホンダRA300というマシンのシャシーはホンダとLOLAとの共同開発であり、LOLA T130という呼称もある一方で、HONDOLA（ホンダ＋ローラ）とも言われた。しかもこのマシンは、デビュー戦のイタリアGPで見事に優勝を遂げるなど、古くから日本とも関係の深いコンストラクターだ。 また1990年のF1鈴鹿GPで日本人初の3位表彰台を獲得した鈴木亜久里選手が駆ったラルース・ランボルギーニも、LOLA製のLC90というマシンである。そのほかアメリカのインディシリーズでも活躍するなど、世界的なレーシングコンストラクターとして活躍したが、残念ながらLOLA CARS社は2012年に会社が消滅している。 このLOLA T98-51に搭載されているエンジンは、欧州では1985年、日本では1987年から開催が始まったF3000選手権レース専用レーシングエンジンだ。無限製MF308とネーミングされたエンジンは、MUGEN Formula 3.0リッター８気筒エンジンを表す形式名で、規定により9000回転でリミッターが効くようになっている。元々はホンダがインディ参戦用にイギリスのJUDD社と提携し、ホンダのF２用2リッターV6エンジンをベースにして、さらに２気筒を足して８気筒とし、総排気量2650ccのターボエンジンを製作。しかしホンダはインディ参戦をせずにF１に専念。そのためこのエンジン(JUDD AV)は棚上げとなった。しかし、先述したようにF2からF3000へと欧州が移行したことでホンダはJUDD AVのストロークを上げてNA3リッター化し、JUDD BVが完成した。さらにそのエンジンをホンダの和光研究所で開発、 HONDA RA386となりF3000用エンジンが完成した（ホンダの場合はRはレーシング、Aはオートモービル、3リッター8気筒で1986年型を表している）。1987年はHONDA RA387として全日本F3000選手権用に各チームにデリバリーを開始した。翌1988年からはRA387を無限に託し、無限ワークスのほか東名エンジン、尾川自動車などのエンジンチューナーに手渡され独自にチューニングされた。その後は2005年のフォーミュラ ニッポン選手権まで、MF308エンジンを供給し全172戦に参戦し161勝という戦績を残している名エンジンである。 レーシングエンジンとしては下からトルクがあり、9000回転リミットということもあり比較的扱いやすい部類だが、1960年代後半から1980年代中盤までのF1マシンとほぼ同等のパワーウェイトレシオであり、シャシーやタイヤ性能は当時のF1以上の性能を有している。しかもこのMF308は尾川自動車のチューニングを受けており、東名エンジンに比べて低中速域のレスポンスに優れているという特性を持っている。それだけに一度でも本格的サーキットでこのマシンに乗れば、LOLA T98-51/MF308のその凶暴さとレスポンスの良さといった痺れるほどの刺激は何物にも変えがたい体験となることは太鼓判。ジャジャ馬スーパーカーを馴らすための練習用としても、F1ドライバーの擬似体験をするにもうってつけのマシンだ。 無限MF308 排気量：2,997ccバンク角：90度 ボア×ストローク：86.0×64.5mm 最大出力：460PS以上/8,500rpm 最大トルク：37.0kg·m以上/7,500rpm |